環境トップに躍り出た《マッシブーンex×ウルトラビースト》構築は、今もっとも注目すべきTier1デッキの一角です。
1エネで戦える低燃費アタッカーに加え、《ルザミーネ》や《テッカグヤ》といったサポートギミックを駆使して、毎ターン「ビッグビート120」を連打する安定感と爆発力を両立。
単純な火力押しではない、緻密な手順管理とリソースコントロールが要求される分、やり込みがいも抜群です。
この記事では、最新の大会使用レシピをもとに
「最強構築の全体像」「プレイの基本フロー」「弱点と改善策」まで網羅的に解説。
マッシブーンexを使いこなしたい人、あるいはこれから始める人にも、すぐ真似できる再現性の高い内容に仕上げています。
文:タカノ・リュータ
最新環境で勝ち抜く最強レシピ
デッキレシピ(カード枚数・比率・役割)
以下は、2025年6月時点で複数のランカーが採用しているマッシブーンex×ウルトラビースト構築の一例です。
- マッシブーンex ×2
- フェローチェ ×2
- カミツルギ ×2
- テッカグヤ ×2
- ウツロイド ×1
- ルザミーネ ×2
- エリカ ×2
- リーフマント ×2
- エネルギー回収系グッズ ×3
- ボール系グッズ(ハイパーボール等) ×4
- 入れ替えカード(ロープ、スイッチ等) ×3
- 基本草エネルギー ×10
構築の軸は「1エネ帯で序盤を凌ぎ、マッシブーンexを中盤以降に連打すること」。
草タイプ中心の構成で、全体的にエネルギー要求が軽く、事故率が低いのが大きな魅力です。
採用カードの意図と枚数バランス
- フェローチェ・カミツルギ:序盤のアタッカー。小回りが利き、相手の展開を崩すことも可能。
- テッカグヤ:「自分のベンチポケモンと入れ替える」特性がマッシブーンexと好相性。連打エンジンとして機能。
- ルザミーネ:草エネルギーをベンチに加速。1枚から2エネ展開も可能で、事故回避&爆発力に貢献。
- リーフマント:耐久補助としてフェローチェやテッカグヤを延命。中盤の展開力を高める。
どのカードも役割が明確で、必要最小限の枚数で回せるよう調整されています。特にマッシブーンexを使う準備が整うまでの“橋渡し役”が多く、一貫性の高い構築となっています。
基本戦術フロー解説
序盤:盤面形成と小ダメージ刻み
序盤はフェローチェやカミツルギを中心に、1エネで無理なく戦線を維持します。
- フェローチェ:ベンチ狙撃も可能な小回りアタッカー。相手の展開札や加速要員を潰す動きが強力。
- カミツルギ:70打点で非exラインを削り、相手に手札リソースの消耗を強要します。
このタイミングでベンチにテッカグヤとルザミーネを配置し、次の段階への準備を進めます。
「どれだけスムーズにマッシブーンexの起動に移れるか」がこの構築の安定感を左右します。
中盤:エネ加速&マッシブーンex起動
ルザミーネによる草エネ加速で、2ターン目〜3ターン目にマッシブーンexへ2エネ供給できる状況を作ります。
- ルザミーネを1回通せば、場に出したマッシブーンexが即起動可能
- 前線が倒れた場合も、すぐに後続アタッカーを用意できる点が◎
ここで「ビッグビート120」を一度打てる体制が整えば、中盤以降の流れが一気に有利に傾きます。
終盤:連打ループとフィニッシュ
最終局面ではテッカグヤの特性による「自分のベンチポケモンと入れ替え」を活用し、マッシブーンexのビッグビートを毎ターン使用するループ体制に入ります。
具体的には:
- マッシブーンexで「ビッグビート」使用
- テッカグヤの特性でベンチへ → 再度前線に出す
- 毎ターン120打点を確保し、相手の盤面を崩壊させる
エネ加速の回転力と回復or入れ替え札の管理が求められますが、それだけに決まった時のリターンは大きく、勝率にも直結します。
強みと注意点(判断用)
強み
- 1エネスタートからの爆発力:序盤は1エネアタッカーで粘りつつ、徐々にエネ加速してマッシブーンexを展開できる。
- 連打戦術の安定性:テッカグヤによる入れ替えループと、ルザミーネによる継続加速で「ビッグビート120」を毎ターン連打可能。
- 非exアタッカーとの組み合わせ:環境に多いexデッキに対し、非ex中心の序盤戦で有利な立ち回りが可能。
これらの強みにより、「サイドレースで先行されづらく、終盤の捲り力が高い」という特性を持ちます。
弱点/注意点
- 炎タイプに対して脆い:特にリザードン系統の高火力・高耐久に対してマッシブーンexが弱点を突かれてしまう。
- ルザミーネ・テッカグヤ依存:どちらかがサイド落ちや序盤に引けないと、動きが大幅に鈍る。
- 連打ループの難易度:正確なターン管理・リソース配分が求められ、初心者には少し扱いづらい側面も。
特に炎対面では、事前に対策札をデッキに仕込むことが勝率に直結します。後述する改善案を参考に調整しましょう。
対策・改善のヒント
炎デッキ対策:高耐久カードや水サブアタッカーの検討
マッシブーンexの最大の弱点である炎タイプ(特にリザードンex系)への対抗策として、以下のようなカードの採用が検討されます。
- ガオガエンex:高耐久&高火力で炎デッキとの持久戦を支える。
- ウォーグル(水):タイプ相性で有利を取れるサブアタッカー。
- 回復札(エリカ、元気のハチマキ等):炎の速攻を1ターン耐える調整として有効。
炎対面では「先にサイドを取られる→追いつけない」という展開が多いため、非exの交換パーツや遅延手段も有効です。
安定性強化:ドロー&サーチ枚数の見直し
連打ギミックの鍵となるルザミーネ/テッカグヤが手札に来ない場合を想定し、以下のような補強案が効果的です。
- 博士の研究系統:手札事故をリセットしつつ、欲しい札にアクセス。
- エネルギー探し/グッズサーチ:安定供給のラインを1枚でも多く確保。
- プレミ防止:特定の順番でプレイしないとループが途切れるため、構築時から「選択肢を減らす」調整が重要。
これらを意識することで、勝てる相手に確実に勝ち切る安定感を底上げできます。
まとめ
マッシブーンex×ウルトラビースト構築は、2025年6月時点で明確にTier1として評価されるパワーデッキです。
1エネ帯から試合を作れる安定感と、中盤以降の高火力ループの完成度は圧巻で、扱いこなす価値があるテーマです。
ただし、構築・プレイングともに細かな最適化や順序管理が必要</strongで、慣れるまではプレミが命取りになる場面も少なくありません。
それでも、「環境に勝ちたい/構築で差をつけたい」というプレイヤーには間違いなくおすすめできるデッキタイプです。
まずはこの記事で紹介したレシピをベースに、自分の得意な展開や苦手な相手に合わせてチューニングしてみてください。
きっとあなたの中でも「ウルトラビースト連携」の奥深さが実感できるはずです。
文:タカノ・リュータ(@gamelab_labo)
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