リゼロに登場する「アル(アルデバラン)」は、最も謎が多く、誤解も生まれやすいキャラクターです。
正体・能力・裏切り・9章の行動……。調べようとすると情報が散らばっていて、1つのページで整理されていることは多くありません。
ここでは、アルに関する主要なテーマをすべてまとめて整理し、そのうえで物語の背景にある「意図」や「心理」も静かに読み解いていきます。
必要な情報がここに届きますように。
この記事でわかること
- アル(アルデバラン)のプロフィールと人物像
- 正体に関する確定情報と主要な考察ポイント
- 領域(権能)などの能力と特徴
- 裏切りと言われる行動の背景(5章〜9章)
- 「傲慢」「闇堕ち」と呼ばれる理由と実際の立ち位置
- プリシラ、スバルとの関係性
- 声優交代の経緯(藤原啓治さん → 関智一さん)
アル(アルデバラン)とは?キャラクターの基本情報
アルは、プリシラ・バーリエルの専属騎士として登場する人物です。
常に鉄仮面をつけ、素顔を明かすことはほとんどありません。軽口を叩きつつ、どこか距離を置くような柔らかな口調。その裏には、深い傷と大きな喪失が潜んでいます。
・片腕を失っていること
・異世界転移者を思わせる言動
・「スバルと似ている」と読者が感じる描写
アルは、表面的な態度よりも「喪ったものの大きさ」で形作られたキャラです。
作中の彼の行動を理解するには、この前提が静かに効いてきます。
▶ 詳しくは:アルの正体とは?伏線とスバルとの関係を解説
アルの正体:確定情報と有力な示唆
アルの正体については、物語の中で明確な答えはまだ提示されていません。
しかし、いくつか強力な示唆が存在します。
● 1. 異世界転移者である可能性
アルの語彙や価値観には「こちらの世界とは違う視点」があり、スバルと似た“ズレ”を感じる読者も多いはずです。
● 2. スバルとの共通点の多さ
- 記憶に関する違和感の持ち方
- 死に戻りを連想させるような比喩
- 「星が悪かった」という印象的な台詞
こうした要素から、「未来のスバル」や「並行世界のスバル」という考察も生まれています。ただし、現時点では公式には未確定です。
● 3. “記憶”と“喪失”が鍵になる
アルを語るとき、必ず浮かび上がるテーマがあります。
それは、記憶・喪失・選ばれなかった人生。
アルの台詞は、どこか諦めの匂いと、もう取り戻せないものへの祈りを含んでいます。
▶ 詳しくは:アルの正体と伏線の解説記事
アルの能力「領域(権能)」とは?
アルの代表的な能力が、領域(フィールド)と呼ばれるものです。
これは相手の動きを制限したり、自分の意図した状況に持ち込むための特殊な「場」を展開する能力。
● 領域の特徴
- 空間そのものを“自分の有利に書き換える”イメージ
- 精神的な影響を与える描写もある
- 傲慢の権能と関連している可能性が高い
読者の間では、ベアトリスの「シャマク」に似た効果を感じるという声もあります。ただし、性質は全く異なり、アル自身の精神性が強く反映される能力です。
▶ 詳細:アルの領域(権能)を徹底解説
アルは裏切ったのか?その真意と背景
5章以降、アルの行動は「裏切りでは?」と話題になる場面が増えていきます。
ですが、結論から言えば、アルの行動は“裏切りというより、生き延びるための選択”に近いものです。
● 裏切りと誤解されるポイント
- プリシラ陣営からの離別
- 協力する相手が章ごとに変わる
- 目的が不透明で“嫌な予感”を残す行動
しかし9章で描かれるのは、
「アルは自分の過去と痛みから逃げないために選んだ道」です。
敵にも味方にもなりきれない、彼だけの立ち位置があります。
▶ 裏切りの詳細:アル裏切り・行動の真意を整理
アルは闇堕ちしたのか?傲慢・暴食・9章の描写
議論が多いのが、「アルの闇堕ち」という表現です。
確かに9章では、彼の選択が残酷に映る場面もあります。しかし実際には、完全な闇堕ちとは異なります。
● なぜ闇堕ちに見えるのか?
- 自分の“救われなかった人生”を前に進めようとする
- 他者を守る方法が極端になる
- 傲慢の権能に近い「自己中心的な救済思考」が現れる
アルは、悪意で動くキャラではありません。
むしろ「誰かを傷つけたくない」という願いが、彼を危うい方向に押し流していきます。
▶ 9章の深掘り:アルの闇堕ちと傲慢の真実
プリシラ、スバルとの関係
● プリシラとの関係
プリシラを「姫さん」と呼び、距離を保ちながら守ろうとする姿勢が印象的です。依存でも忠誠でもなく、“恩義”に近い静かな繋がりが見えます。
● スバルとの関係
スバルとは、言葉の端々に“同郷”を思わせる距離の近さがあります。
二人のやりとりには、どこか懐かしい匂いがあります。
声優情報:藤原啓治さんから関智一さんへ
1期のアルは藤原啓治さんが担当し、落ち着いた渋い演技が高く評価されました。
3期では関智一さんが引き継ぎ、藤原さんの雰囲気を大切にしながら、より騎士らしい力強さが加わっています。
▶ 声優交代の詳細:アルの声優は関智一さんに交代
まとめ:アルは「喪失」と「選択」を背負って進む人物
アルの物語は、派手さよりも、静かで重い感情が寄り添っています。
正体、能力、裏切り、闇堕ち──どれを切り取っても、根底には喪ったものを抱えながら生きようとする姿があります。
情報が散らばりがちなテーマだからこそ、この記事が少しでも整理の助けになれば幸いです。



コメント
アルの権能は限定された領域内での死に戻りですよ
スバルと違い、自分でセーブポイントを選べますが、それ故にセーブポイントを間違えれば詰みとなります
また領域の外に吹っ飛ばされれば、新しく領域を張り直す必要があります
42巻でハッキリと明言されてます
相手を無限ループに突き落とすして精神を破壊するのは、領域の暴走であると、短編集12で語られました
アルはスバルの善意を仇で返したので、その時点で目的がどうであろうが、少なくとも「スバルを裏切ってる」のは確実ですよ
オットーやペトラが激怒してるもまさにソコです
そもそもアルは元々プリシラ陣営であって、スバルたちとは一時的に共闘した関係でしかないので、もしアルが普通にエミリア陣営と敵対しただけなら別に裏切りではありません
にも拘らず、アルが多くの読者や作中のキャラに「裏切り者」扱いされるのはスバルの善意を裏切ったからです
アルのプリシラへの感情は情熱的な愛ですよ
だから38巻で消えていくプリシラにプロポーズしたんです
アル視点での地の分でも、太陽の輝きに魂を焼かれたなど、普段の飄々とした態度とは打って変わった情熱的な描写が多いです