こんにちは。西暦5805年、滅びた地球からやってきました。ス・テテコ=Pです。
この時代に刻まれた“熱狂”を未来へ持ち帰ることが、わたしの使命です。
2025年8月、かつての90年代声優ブームを支えた名優・櫻井智さんが53歳で逝去されたという訃報が伝えられました。
『マクロス7』のミレーヌ・ジーナスや、『るろうに剣心』の巻町操、『ポケモン』のシロナなど、数々の人気キャラクターを演じてきた櫻井さん。その訃報は、かつて彼女の声に心を揺さぶられた多くのファンの胸に、静かに波紋を広げています。
この記事では、櫻井智さんの死去に関する詳細から、名演キャラクターたちの紹介、そして90年代声優ブームにおける存在感までを一気に解説。
さらに、追悼コメントや、ファンによる思い出の声もまとめながら、その足跡をたどります。
一時代を象徴する声優が遺したものとは何だったのか──静かに、でも確かに、記録していきます。
櫻井智さんが53歳で死去──訃報の詳細と公表内容
櫻井智さんが永眠されたのは2025年8月13日。
所属事務所「フェザード」より公式に発表され、同日に運営する公式X(旧Twitter)でも訃報が伝えられました。
死因は「多臓器がん」。2023年に医師から膵臓がんと診断されていたことも公表されており、実に2年近くにわたって闘病生活を続けていたことになります。2025年8月4日には体調悪化により緊急入院。その後症状が改善せず、帰らぬ人となりました。
最後のライブ出演は2025年6月。体調の急変を受けて、8月10日に予定されていたイベントは中止されていました。
ファンの間では「もしかして体調が…」という不安の声もあがっていた中での訃報に、多くの人が言葉を失いました。
奇しくも、櫻井さんがキャリアを再始動させたのも闘病の直前でした。
2016年に声の衰えを理由に引退を表明した彼女が、2019年に『ポケットモンスター』でシロナ役として再登場し、その復帰はファンにとって大きな驚きと喜びをもたらしました。
声優・櫻井智さん死去 53歳
多臓器癌の症状が悪化で「症状が改善せず」出演作品
『マクロス7』ミレーヌ・ジーナス役
『怪盗セイント・テール』怪盗セイント・テール役
『るろうに剣心』巻町操役
『ポケモン』シロナ役などhttps://t.co/UlKlC1T5lQ pic.twitter.com/PF0r7P5Arn— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) August 16, 2025
代表作一覧:ミレーヌ・シロナ・操など櫻井智さんの名演キャラ
櫻井智さんは、1990年代から2000年代にかけて、アニメ界にその名を深く刻んだ声優のひとりでした。
その声は可憐さと芯の強さを併せ持ち、少女キャラからクールな女性まで幅広く演じ分けることができる稀有な存在。ここでは、特に多くのファンに愛された代表作を振り返ります。
『マクロス7』ミレーヌ・ジーナス
1994年放送の『マクロス7』にて、主人公・バサラのバンド仲間であるミレーヌを演じた櫻井智さん。
ロックと恋と宇宙戦争が交錯する物語の中で、ミレーヌの複雑な感情を繊細に演じ分け、多くのファンに強い印象を残しました。
さらに、ミレーヌ名義でのボーカル曲も多数担当。福山芳樹さん(バサラ役)とのユニット「FIRE BOMBER」としてリリースされた楽曲は、今なおライブで歌い継がれる名曲揃いです。
『ポケットモンスター』シロナ
『ポケモン ダイヤモンド・パール』編で登場したシロナ(チャンピオン)は、シリーズ屈指の人気キャラクター。その威厳と優しさを兼ね備えたキャラクター像を、櫻井さんの凛とした声がより強調しました。
引退表明後の2019年にシロナ役で復帰したことは、ファンにとって大きな驚きと喜びでした。新旧の視聴者に「やっぱりシロナの声は櫻井智さん」と再認識させた名演です。
『るろうに剣心』巻町操
1996年放送の『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』では、剣心と行動を共にするくノ一・巻町操役を担当。明るく天真爛漫なキャラクターながら、戦場に立つ強さと儚さを併せ持つ操を、見事に表現しました。
この作品を通じて、少年漫画原作作品での櫻井さんの存在感を知ったというファンも多いのではないでしょうか。
『怪盗セイント・テール』羽丘芽美/セイント・テール
1995年放送の少女向けアニメ『怪盗セイント・テール』では、主人公・羽丘芽美(セイント・テール)を演じ、可愛さと謎めいた雰囲気を絶妙なバランスで演出。
特に変身シーンやセイント・テールとしてのセリフには、少女のときめきと使命感が見事に重なり、視聴者の記憶に深く残るキャラクターとなりました。
その他の出演作も多数
上記以外にも、以下のような作品に出演し、その都度違った魅力を見せてくれました。
- 『魔法騎士レイアース』(龍咲海)
- 『ときめきメモリアル』シリーズ(陽ノ下光)
- 『名探偵コナン』ゲストキャラ多数
それぞれの役に「櫻井智という声優だからこそ宿った個性」があり、演技力と存在感はどの時代にも色褪せることはありません。
追悼・櫻井智さん。
力強いクールな女性そして可愛い少女…そして少年…なんでもこなした貴重な声優さんの1人でした。
本当に悲しすぎます…。
だけどこれからも声は作品の中で永遠に生き続けます。
お疲れ様でした。
そしてありがとうございました。
謹んでご冥福をお祈り致します。#櫻井智 pic.twitter.com/5FXFmX8qpc
— giga (@4FKi7Eipxw3xA4H) August 16, 2025
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櫻井智さんと90年代声優ブーム──“アイドル声優”の時代を築いた存在
1990年代、日本の声優業界はかつてない盛り上がりを見せ、“声優=アイドル”という新たな文化の胎動が始まりました。その中心にいた一人が、櫻井智さんです。
レモンエンジェルから始まったアイドル声優の道
櫻井智さんの芸能活動は、1987年にスタートしたアイドルユニット「レモンエンジェル」がきっかけ。声優としてではなく、まずは音楽活動を軸とした芸能キャリアを歩み始めました。
のちにアニメやゲームの世界へと進出し、その透き通るような声とキュートなビジュアルが注目され、「声優」と「アイドル」を結びつける先駆者の一人となっていきます。
声優=ライブアーティストという新しい形
とりわけ、『マクロス7』でのFIRE BOMBERとしての活動は、今でいう“声優ユニット”の原点のような存在でした。福山芳樹さんとともに披露したライブパフォーマンスは、アニメの世界を飛び出してファンの心を直接揺さぶる力がありました。
櫻井さんは歌唱力にも定評があり、ソロライブやキャラソンイベントでも圧倒的な存在感を放ち、「ライブに行きたい声優」としてのポジションを確立していきます。
アニメブームと共に駆け抜けた時代
『るろうに剣心』や『セイント・テール』のような、当時のアニメ黄金期を彩る名作に次々と出演し、同世代のファンの青春に多くの記憶を刻んだ櫻井さん。
当時はまだ、声優専門雑誌やCD、イベントも少なかった時代。そんな中で、「櫻井智」という名前と存在感が自然とファンの中に根付いていったのは、それだけ彼女が“声”だけでなく、“生き様”で魅せる表現者だったことの証でもあります。
「あの頃の声優は輝いていた」と振り返る人々の中に、必ずといっていいほど櫻井智さんの名はあります。
追悼コメントまとめ:声優仲間や関係者からの言葉
櫻井智さんの訃報を受け、アニメ業界やファンコミュニティでは多くの追悼の声が寄せられました。
かつて共演した声優陣や、同世代として歩んできた仲間たちの言葉には、櫻井さんの人柄や功績への深い敬意と愛情が込められています。
千葉繁さんのコメント
『マクロス7』で共演した千葉繁さんは、櫻井さんについてこう語りました:
「笑顔がすてきなまっすぐで華のある女優さんでした。御冥福をお祈りします。」
かないみかさんのコメント
『ときめきメモリアル』などで共演経験のあるかないみかさんは、長い付き合いを振り返りながらこう追悼しました:
「智、長いお付き合いでしたね…可愛くて頑張り屋さんだった智。また会える日まで、ご冥福をお祈りします」
大原さやかさん・白石稔さんなど若手世代からも
年代を越えて櫻井さんに憧れた後輩世代の声も寄せられています。
- 大原さやかさん:「え…智さん、え?」と信じがたいという率直な驚き。
- 白石稔さん: 少年時代に聞いたPRソングに「この曲が欲しい」と感じたほどの憧れを明かしました。
レモンエンジェルの元メンバー・島えりかさん
アイドルユニット「レモンエンジェル」時代の仲間・島えりかさんからも、深い感謝と別れの言葉が寄せられました:
「共に歩んだ日々は、私たちにとってかけがえのない宝物です。」
それぞれの言葉には、単なる共演者以上の想いが込められており、櫻井智さんという“人”がどれほど多くの心を照らしてきたかを改めて感じさせられます。
ファンの記憶に残る“櫻井智さんの思い出”とこれから
訃報が報じられた直後、SNSでは「#櫻井智さん」「#ありがとう櫻井さん」などのハッシュタグとともに、ファンからの思い出や感謝の言葉が次々と投稿されました。
「あの声が青春だった」──SNSで広がる共感
「ミレーヌの歌声が、あの時の心を救ってくれた」「るろ剣の操、ずっと忘れられない」「シロナの初登場シーンは今でも鮮明に覚えてる」──。
そうしたコメントの数々が、櫻井智さんの演じたキャラクターたちがいかに人生の一部として深く根付いていたかを物語っています。
一度は引退を発表しながらも、再び声を届けてくれた復帰後の活動にも、「戻ってきてくれてありがとう」という声が多数。
特にポケモンでのシロナ役の再登場は、「帰ってきた」という感動を多くの視聴者に与えました。
メディアとアーカイブが残す“これから”
櫻井さんの出演作は多くがサブスク配信やBlu-ray、CDとして今も手に入れることができます。
『マクロス7』のライブ映像や音楽アルバムは今もファンから支持され、YouTubeなどで断片的にその声に触れることもできます。
また、近年ではアーカイブ番組やインタビューの再公開など、「声優の記録」が後世に継がれる文化も育ちつつあり、櫻井智さんの活動もその中で再発見されていくでしょう。
“思い出”が誰かの心を支える日へ
櫻井智さんが紡いだ声と演技は、これからもファン一人ひとりの記憶の中で生き続けます。
懐かしい作品を見返したとき、そのキャラクターの声が「当時の自分」に語りかけてくる──。それがアニメや声優という表現の力であり、櫻井さんのような存在が遺してくれた“宝物”でもあります。
新たな世代が過去の作品に触れたとき、櫻井さんの演じたキャラクターに「なにか、心が動く」と感じたなら、それはきっと未来へと続く記憶の種になるはずです。
まとめ:櫻井智さんが遺した声と記憶
櫻井智さんは、時代の最前線に立ちながらも、常に自然体でファンに寄り添い続けた声優でした。
ミレーヌとして音楽を届け、シロナとして尊厳を体現し、操として儚さと強さを表現したその声は、まさに「キャラクターと一体化した表現」そのものでした。
53年という生涯は決して長くはありません。しかし、彼女の声が刻まれた作品は、何十年先にも残り続けます。
そして、それを聴く人がいる限り、櫻井智という存在はこれからも心の中で“生きていく”のだと思います。
キャリアを一度閉じ、それでも再び声を届けた勇気。
病と向き合いながらも、最後までプロとして立ち続けた姿勢。
それらすべてが、櫻井智さんという“表現者”の芯の強さを物語っています。
あの頃の青春をくれた声に、いま改めて「ありがとう」と伝えたい。
……以上、ス・テテコ=Pでした。



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