【リゼロ解説】「アイリスと茨の王」とは？プリシラとの関係と物語の真相

アニメ3期『Re:ゼロから始める異世界生活』で、憤怒の大罪司教シリウスが「アイリスと茨の王」「ティレオスの薔薇騎士」「マグリッツァの断頭台」といった謎の物語の名を口にしました。

この発言に対し、普段は動じることのないプリシラ・バーリエルが激しく動揺し、怒りを露わにする場面が話題となりました。

では、なぜプリシラはここまで感情を揺さぶられたのでしょうか？

実は、これらの物語はリゼロの世界に伝わる古い伝承であり、彼女の過去やヴォラキア帝国に深く関わるものだったのです。

そして、シリウスがそれを知っていたことは、単なる偶然ではありません。

この記事では、シリウスの発言の意味、プリシラの動揺の理由、そして「アイリスと茨の王」をはじめとする物語がヴォラキア帝国の秘密とどう関係するのかを徹底解説します。

プリシラがシリウスの発言に動揺した理由

アニメ3期で話題になった「シリウスの発言」

アニメ3期『Re:ゼロから始める異世界生活』では、憤怒の大罪司教シリウスがプリシラに対して不可解な発言をするシーンが描かれました。

シリウスはプリシラに対し、以下の3つの物語のタイトルを口にします。

• 『アイリスと茨の王』
• 『ティレオスの薔薇騎士』
• 『マグリッツァの断頭台』

これらはリゼロ世界に古くから伝わる物語ですが、特に「アイリスと茨の王」はヴォラキア帝国の悲劇的な伝承として知られています。

プリシラが動揺し、激怒した理由

普段のプリシラは、誰に何を言われても動じない強気な態度を貫きます。

しかし、このシーンでは彼女が珍しく動揺し、シリウスに対して怒りを露わにする様子が描かれました。

この反応について、原作者・長月達平氏は以下のようにツイートしています。

「プリシラがシリウスにキレた理由は、それらの物語が彼女の中で大事なものだからなのですが、それをシリウスが知っていた理由はまたいずれ。」

つまり、プリシラにとってこれらの物語は単なる昔話ではなく、彼女の人生や信念に深く関わるものだったのです。

それをシリウスが知っていたこと、そしてあえて口にしたことが、プリシラの感情を大きく揺さぶった要因となりました。

シリウスはなぜ知っていたのか？暴食との関連性

シリウスがなぜこれらの物語を知っていたのか、その理由は現時点では明かされていません。

しかし、彼女が属する魔女教には、強力な「知識の収集者」が存在します。

特に、暴食の大罪司教は「名前」と「記憶」を喰らう能力を持っており、誰かの知識を奪い取ることができます。

シリウスが語った物語の知識が、彼女自身のものなのか、それとも暴食の力を通じて得たものなのかは不明です。

しかし、もし魔女教がヴォラキア帝国の過去や「選帝の儀」に関わる記憶を奪っていたとすれば、プリシラの怒りの理由もより明確になります。

「選帝の儀」とプリシラの過去—隠された秘密【原作ネタバレ】

ヴォラキア帝国の「選帝の儀」とは？

ヴォラキア帝国では、皇位継承者を決めるために「選帝の儀」が行われます。

この儀式では、皇帝候補となる者たちが互いに殺し合い、生き残った者が皇帝となるという過酷な掟が存在します。

この制度は、強者のみが帝国を支配するというヴォラキア帝国の価値観を象徴しています。

プリシラの「死」とされた過去

プリシラ・バーリエルもまた、幼い頃にこの選帝の儀に巻き込まれました。

しかし、彼女は何らかの理由で生き延びたにもかかわらず、公式には死亡したことにされました。

その後、彼女はヴォラキア帝国を離れ、バーリエル家に引き取られることになります。

ヴォラキア皇帝にとっての「不都合な真実」

プリシラの母は、彼女を守るために壮絶な運命を辿りました。

また、プリシラの母に関しては魂が別の人物に宿っている可能性が示唆されています。

選帝の儀の内幕にはヴォラキア皇帝にとって不都合な事実が隠されており、プリシラの存在自体が国家的な秘密となっています。

この事実が公になれば、現ヴォラキア皇帝の正統性が揺らぐ可能性があるのです。

つまり、プリシラの出自は、ヴォラキア帝国にとって絶対に表に出せない秘密だったのです。

「アイリスと茨の王」の物語とは？

「アイリスと茨の王」はどんな物語か？

「アイリスと茨の王」は、ヴォラキア帝国で語られる伝承的な悲劇の物語です。

物語の主人公は、ヴォラキア帝国の第十九皇子であるユーガルド・エルカンティと、名もなき村娘アイリス。

ユーガルドは「茨の王」と呼ばれ、呪術による「茨の呪い」を受けており、彼に触れた者は激しい痛みや傷を負うという特異体質を持っていました。

そんな彼の前に現れたのが、村娘アイリス。

彼女だけはなぜかこの呪いの影響を受けず、ユーガルドと触れ合うことができました。

アイリスとユーガルドの運命

二人は次第に心を通わせ、アイリスのことをユーガルドは「星」と呼ぶようになります。

ユーガルドは自身の「茨の呪い」を理由に、ヴォラキア帝国の皇位継承争い「選帝の儀」を辞退しようと当初は考えていました。

しかし、アイリスとの出会いが彼を変え、「彼女のために皇帝となる」ことを決意させたのです。

ユーガルドはアイリスに平穏をもたらしたいという一心でそれを叶えるために皇帝になりました。

悲劇的な結末

ユーガルドの決断は、思わぬ方向で運命を大きく変えることになりました。

アイリスが茨の呪いの影響を受けなかったのは、なんと彼女が幼少期に患った「狂戦病」が原因で痛みを感じなくなっていたことが原因だったのです。

やがてアイリスの病は明らかとなり薬で治すこともできたのですが、その瞬間から茨の呪いが彼女に影響を及ぼすようになり、彼と触れ合うことができなくなります。

そして、アイリスはユーガルドを守るために自ら毒を飲み命を絶ちました。

しかし、彼女の魂は「魂婚呪」によって地上に留まり、転生を繰り返す存在となります。

この物語は単なる伝承ではなく、プリシラの過去やヴォラキア帝国の歴史に影響を与える要素を含んでいるのです。

まとめ：プリシラの怒りが示すヴォラキア帝国の秘密