リカード・ウェルキン──。
アナスタシア陣営の頼れる戦士長であり、仲間の心をそっと支える大きな存在です。豪快な笑い声と獣人ならではの力強さ。その奥には、静かで深い優しさが宿っています。
この記事では、リカードの強さ・性格・過去、そして右腕を失った理由を、原作とアニメ3期の描写を交えて丁寧に整理していきます。
リカード・ウェルキンとは — 基本プロフィールと立ち位置
種族・容姿・年齢・体格
リカードはカララギ出身の獣人族(ライガー族)。
アニメでも初登場時から、分厚い胸板と豊かな体毛が目を引き、その姿はまるで“獣の王”。
原作では、彼の体格はしばしば「壁のよう」と形容され、人の数倍の腕力を持つことが自然なものとして描かれています。
所属と役職 — 「鉄の牙」団長
アナスタシア・ホーシンの私兵団「鉄の牙」を率いる団長であり、戦闘では最前線で仲間を守る存在。作戦会議では冷静に意見を述べ、アナスタシアにとって安心できる存在でもあります。
声優(CV)
アニメ版では乃村健次さんが担当。大柄な体にぴたりとはまる、低く落ち着いた声が魅力です。
リカードの性格・人物像 — “巨漢だが優しく頼れる戦士”
豪快で明るい性格
アニメ2期では、仲間との軽妙なやり取りや作戦会議での発言など、明るく豪快な性格が丁寧に描かれています。カララギ弁の柔らかい言葉遣いは、彼の懐の深さそのもの。
アナスタシアとの絆
原作では「お嬢」と呼び、時に父のように寄り添う姿が多く見られます。アナスタシアが誰かを信頼するとき、リカードはいつも彼女の背後に静かに立つ。血を超えた強い絆を感じさせる関係です。
戦闘力と強さ — 魔法なしの肉体派戦士
純粋なフィジカルで戦う戦士
リカードの強さの源は、魔法や精霊ではありません。鍛え抜かれた肉体そのもの。
アニメ1期の白鯨戦では、大鉈の一撃が地面を揺らすような迫力で描かれていました。
大鉈(おおなた)による圧倒的な近接戦闘
巨体から繰り出される大鉈の一撃は圧巻。白鯨相手にも正面から切り込む度胸と実力を持っています。原作では、彼の一撃が“石畳を砕く勢い”と描写されるほどです。
団長としての強さ
戦う力だけでなく、仲間を守り、戦場の空気を変える力もリカードの強さのひとつ。団員たちがリカードを信頼して背中を預ける理由は、戦力以上の安心感にあります。
リカードの過去と背景 — 傭兵として、獣人として生きてきた道
ライガー族としての素性
幼い頃から戦いの世界に身を置き、力こそが生きる術だったリカード。獣人族としての強靭な肉体は、彼の過去そのものが磨き上げたものです。
アナスタシアとの出会い
詳細は語られませんが、原作では互いを家族のように扱う描写が多く、積み重ねた年月の深さを感じさせます。
鉄の牙を率いる者として
団員に慕われ、危機の際は真っ先に前へ出る——。戦士としてだけでなく、人としての強さが、鉄の牙を支える大きな柱になっています。
右腕喪失の真相 — 原作で描かれた犠牲と、アニメでの扱い
原作5章77話で描かれる喪失シーン
リカードが右腕を失うのは、原作5章77話「名無しの騎士」。舞台はプリステラの「制御塔」。
ユリウスと共に暴食(ロイ・アルファルド)と戦う中、ロイの双短剣がユリウスへ迫る瞬間、リカードは迷わず彼を突き飛ばします。
次の瞬間、刃はリカードの右腕を肘から先ごと断ち切り、大鉈が石畳に転がる音だけが響く——原作の静かで残酷な描写が、多くの読者に衝撃を与えました。
アニメ3期での描写 — 戦いは途中まで、喪失は“結果”として描かれる
アニメ3期では、この戦いの前半部分が丁寧に描かれています。ユリウスと並び、暴食に挑むリカード。原作ほど細かい描写ではありませんが、息が詰まるような攻防の中、二人の絆や覚悟が伝わる場面です。
ただし、右腕を失う“瞬間”は映像化されていません。
その代わり、スバルが後にリカードと再会したシーンで、彼が右腕を失った姿を見せることで、視聴者にも喪失が明確に示されます。
これはアニメとしての表現配慮であり、同時に物語の余白として静かに重みを残す演出にもなっています。
治療不可能だった背景
原作では、ユリウスが暴食に「名前」を奪われ、精霊との契約が途絶えたため応急処置が大幅に遅れたことが描かれます。暴食の攻撃には魔的干渉が含まれるため、フェリスの治癒魔法でも回復は不可能でした。
アニメでは明言されませんが、リカードの右腕が戻らなかった背景は、原作設定に沿っていると考えられます。
アナスタシア陣営での役割 — “守り、導く者”として
仲間との関係
アニメ1〜3期を通して、リカードは団員たちを大きく包む存在として描かれています。威厳と優しさが混ざった言葉は、仲間を安心させる力を持っています。
アナスタシアへの忠誠
アナスタシアの判断を支え、時に助言し、時に黙って背を押す。原作でもアニメでも一貫した “右腕のような存在” 。たとえ本当に右腕を失っても、その役割は揺らぎません。
物語における立ち回り
白鯨戦、魔女教との戦闘、王都の混乱。どの局面でも、リカードは戦力としてだけでなく、陣営の心の土台として立ち続けています。
リカードに関するよくある疑問(FAQ)
リカードは死亡する?
死亡しません。右腕を失った後も生存し、アナスタシア陣営の中心的存在であり続けています。
右腕は戻るの?
原作・アニメともに、右腕が回復する描写は現時点でありません。
アニメ3期では右腕喪失は描かれる?
喪失の瞬間は描写されませんが、ユリウスと共に戦うシーンがあり、スバルとの再会で右腕を失っていることが明確に示されます。
魔法は使える?
使えません。リカードは魔法や加護に頼らない純粋な肉体戦士です。
まとめ — “誇り高き獣人戦士”としてのリカード
豪快な笑顔の奥に、深い優しさを秘めた戦士──それがリカードです。
右腕を失うほどの覚悟で仲間を守り、その後も変わらず前に進み続ける姿は、物語の中で静かに光り続けています。
アナスタシア陣営の支柱として、そして一人の戦士として。これからのリカードの歩みを、そっと見守りたくなるキャラクターです。



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