ユリウスとスバルの関係とは？ライバルから信頼へ…名シーンで辿る二人の歩み

『Re:ゼロから始める異世界生活』に登場するユリウス・ユークリウスとナツキ・スバル。

最初の出会いは最悪であり、決闘を経て激しく対立しましたが、物語が進むにつれて二人の関係は大きく変化していきます。

ユリウスはスバルを決して「親友」とは思っていませんが、それでも互いを認め合う関係へと発展していきます。

この記事では、ユリウスとスバルの関係の変遷を名シーンとともに振り返ります。

ユリウスとスバルの出会い ― 最悪の第一印象

ユリウス・ユークリウスとナツキ・スバルが初めて顔を合わせたのは、王選の場でした。

エミリア陣営の騎士として名乗りを上げるべく、場違いな態度をとるスバルに対し、ユリウスは冷静かつ厳しい視線を向けます。

このときユリウスは、スバルの未熟さと、騎士道への理解の浅さを指摘しました。

スバルにとっては屈辱的な出来事となり、ユリウスへの第一印象は最悪なものとなりました。

王選の場での衝突と「愚か者」のレッテル

王選の場でスバルは、エミリアを守ることを宣言しますが、それは正式な騎士ではない者の発言として、ユリウスに否定されます。

ユリウスは「騎士とは忠誠を誓った者を守る存在であり、それを軽視する者は騎士ではない」と考えており、スバルの行動を「愚か者の振る舞い」と断じました。

スバルにとっては納得のいかない指摘でしたが、後の物語で彼はこの言葉の重みを理解していくことになります。

練兵場での決闘 ― 完膚なきまでの敗北

王選の場での衝突をきっかけに、スバルはユリウスに決闘を申し込みます。

しかし、ユリウスは近衛騎士として剣技と魔法の両方を極めた実力者であり、スバルは一方的に叩きのめされることになります。

この戦いはスバルにとって大きな挫折となり、さらにエミリアとの関係も悪化する原因となりました。

一方でユリウスは、スバルの無謀な挑戦を「愚かだが、捨てるには惜しい覚悟」と内心で評価していました。

この決闘は二人の関係の大きな分岐点となり、後の共闘へとつながる布石となっていきます。

3章・魔女教戦での共闘 ― 敵対から信頼へ

王選の場と決闘を経て、スバルにとってユリウスは「憎き宿敵」のような存在でした。

しかし、魔女教大罪司教「怠惰」ペテルギウス・ロマネコンティとの戦いにおいて、スバルはユリウスと再び対面し、共に戦うことを余儀なくされます。

スバルにとっては複雑な心境でしたが、ユリウスの実力が必要不可欠であることは否定できませんでした。

ペテルギウス討伐での協力

ペテルギウスの権能「見えざる手」は、通常の人間には視認できない能力でした。

しかし、ユリウスは「誘精の加護」により精霊の力を借りることで、スバルの目を通して見えざる手を視認することが可能になりました。

この能力を利用し、スバルの指示に従いながらユリウスがペテルギウスを攻撃するという連携が生まれました。

スバルはユリウスを信頼しきっていたわけではありませんが、「今は協力するしかない」と割り切り、二人は共に戦いました。

ユリウスがスバルに見出した可能性

この戦いを通じて、ユリウスはスバルの「騎士ではない者としての戦い方」を理解するようになります。

彼はスバルの戦術的思考力や仲間を動かす力を評価し、「君のような騎士でない者が、騎士以上のものを見せるから、私は騎士であろうとするのだ」と語りました。

これは、ユリウスがスバルを「自分とは異なる戦い方をする者」として認め始めたことを示しており、二人の関係が変わるきっかけとなりました。

こうして、かつて決闘で敵対した二人は、魔女教討伐戦を経て「信頼できる戦友」へと変わっていくのです。

5章・水門都市での試練 ― 名を奪われた騎士

ペテルギウスとの戦いを経て、ユリウスとスバルは互いを認め合う戦友となりました。

しかし、5章での水門都市プリステラの戦いにおいて、ユリウスはこれまでにない試練に直面します。

魔女教大罪司教「悪食」ロイ・アルファルドの能力によって、彼の「名前」が奪われ、存在そのものが世界から消えてしまったのです。

魔女教大罪司教「悪食」によるユリウスの消失

ロイ・アルファルドの権能「名喰らい」は、標的の名前と記憶を奪う能力を持っています。

ユリウスはロイとの戦いに敗れ、この権能によって「ユリウス・ユークリウス」という存在が、世界から消え去ることになりました。

この影響で、彼の弟ヨシュアを含め、全ての人々がユリウスの存在を忘れてしまいます。

彼が築いてきた騎士としての誇りも、精霊との契約も失われ、ユリウスは名もなき男として孤独に生きることを強いられます。

スバルだけがユリウスを覚えていた理由

しかし、この世界で唯一、ユリウスのことを覚えていたのがスバルでした。

これは、スバルが「死に戻り」という特異な能力を持つため、世界改変の影響を受けなかったためです。

スバルはユリウスのことを覚えている唯一の存在として、彼を救うべく行動を開始します。

この出来事を通じて、ユリウスとスバルの関係はさらに深まり、「忘れられた騎士」と「覚えている者」という特別な絆が生まれることとなりました。

こうして、ユリウスは騎士としての誇りも過去の名声も失ったが、それでもスバルは彼を見捨てなかったのです。

6章・プレアデス監視塔での戦い ― 失った力と新たな関係

「名を奪われた騎士」となったユリウスは、スバルたちと共にプレアデス監視塔へと向かうことになります。

かつては王国随一の剣技と魔法を誇っていた彼ですが、悪食の権能によって精霊との契約を失い、魔法が使えなくなっていました。

ユリウスはこの現実を受け止め、自分自身の在り方を見つめ直すことを余儀なくされます。

準精霊を失ったユリウスの葛藤

ユリウスは、「最優の騎士」と呼ばれた自分の存在が「精霊に支えられたものだった」ことを痛感します。

精霊たちとの契約が消えたことで、自分は何者なのかという問いに直面し、自信を喪失してしまいます。

これまで完璧な騎士として振る舞ってきた彼が、無力感に苛まれる姿は、スバルにとっても意外なものでした。

スバルはそんなユリウスに対し、皮肉を交えながらも支え続け、ユリウスが新たな道を見つけるきっかけを与えます。

スバルとユリウスの会話 ― 変わらない絆

スバルとユリウスは、プレアデス監視塔での共同生活の中で、何度か深い会話を交わします。

スバルはユリウスに対し、「お前は騎士じゃなくなったかもしれないが、それでもユリウス・ユークリウスだ」と語ります。

ユリウスもまた、スバルの言葉に救われる部分があったのか、「お前は本当に憎たらしい男だな」と苦笑しながらも、感謝をにじませました。

こうして、二人の関係は「騎士と異世界人の対立」から、「力を失った騎士と、それを認める者」へと変わっていったのです。

ユリウスは力を失った今でも、スバルの中では、変わらず誇り高い騎士であり続けていました。

まとめ ― ユリウスとスバルの関係はどこへ向かうのか

ユリウスとスバルは、最初は対立し合う関係でした。

王選の場での衝突、練兵場での決闘を経て、スバルはユリウスを嫌い、ユリウスはスバルの未熟さを指摘していました。

しかし、魔女教との戦いや水門都市での試練を乗り越え、二人は互いに認め合う戦友へと変わっていきました。

ライバルから信頼へ ― 変化した関係性

ユリウスとスバルは、決して「親友」とは言えません。

しかし、それでも互いにしか理解できない部分を持つ特別な関係にあります。

スバルはユリウスを「最優の騎士」と認め、ユリウスもまたスバルの「騎士ではない強さ」を評価しています。

この関係は、物語が進むにつれてさらに深みを増していくことでしょう。

ユリウスとスバルの未来 ― 今後の展開に注目

現在の物語では、ユリウスはかつての強さを失いながらも、自分の新たな生き方を模索しています。

スバルもまた、仲間を守るために前へ進み続けています。

二人の関係は、これからどのように変化していくのか。

騎士としての誇りを失ったユリウスが、どんな未来を選ぶのか。

そしてスバルが、彼をどう見届けるのか。

この二人の物語の続きから、今後も目が離せません。