こんにちは。西暦5805年、滅びた地球からやってきました。ス・テテコ=Pです。
この時代に残る“物語の熱狂”を未来につなげることが使命です。
今回は今村翔吾さんの『イクサガミ』シリーズについて、「読む順番」「小説と文庫の違い」「各巻のあらすじ」など、検索ユーザーの疑問をすべて一気に解決します。
【結論】イクサガミシリーズの読む順番一覧
まず最初に、読む順番だけをすぐ知りたい方のために結論からお伝えします。
- ① イクサガミ 天(2022年刊)
- ② イクサガミ 地(2023年刊)
- ③ イクサガミ 人(2024年刊)
- ④ イクサガミ 神(2025年刊・完結巻)
文庫書き下ろし形式で刊行されているため、この刊行順=物語の時系列順と考えてOKです。途中から読んでもある程度は理解できますが、伏線や感情の積み上げを楽しむなら順番通りをおすすめします。
次章からは、それぞれの巻のあらすじと見どころを詳しく紹介していきます。
イクサガミとは?今村翔吾が描く“武士たち最後の戦い”
『イクサガミ』は、直木賞作家・今村翔吾による“明治×バトルロワイアル”という異色の時代小説シリーズです。
舞台は明治11年。近代化の波が押し寄せ、武士や剣客といった「刀で生きる人間たち」が時代に取り残されつつある頃──
そんな彼らが挑むのは、金10万円を懸けた「蠱毒(こどく)」という謎の死のゲーム。東海道を舞台に、札を奪い合いながら東京を目指す命懸けの旅が始まります。
ただのバトル小説ではなく、それぞれの参加者に“生きる理由”や“守るもの”があるのも本作の大きな魅力。剣と信念が交錯する、壮絶な人間ドラマです。
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▶ イクサガミ 天のあらすじ
京都・天龍寺に集められた292人の武芸者たち。彼らに与えられた条件は、「木札を奪い合いながら東海道を下り、東京を目指せ」というもの。
参加者に課されたルールは非情──奪われれば命はない。途中離脱も許されず、誰が味方で誰が敵かも分からない極限の状況が幕を開けます。
主人公は嵯峨愁二郎。病気の妻子を救うため、命を賭けてこのゲームに挑みます。そんな彼の前に現れるのが、救いを求める少女・香月双葉。
刀で生きてきた者たちの“誇り”と“生存本能”がぶつかり合う、壮絶な開幕戦です。
▶ イクサガミ 地のあらすじ
愁二郎と双葉は、次第に信頼を深めながら東海道を進みます。しかし道中で双葉がさらわれ、愁二郎の義弟・祇園三助が敵として現れるなど、物語は急展開。
参加者の数は減り、同盟や裏切りが入り乱れる中、“このゲームを仕組んだのは誰なのか”という疑念が浮かび上がります。
「勝つために何を捨てるか」「守るべきものとは何か」──人間の本質が試される、心理戦・陰謀戦が加速する第2巻です。
▶ イクサガミ 人のあらすじ
残る参加者はごくわずか。もはや“ゲーム”というより“命のぶつかり合い”へ。
島田宿では激戦が繰り広げられ、台湾から現れた伝説の剣客など、これまで以上に凶悪かつ深い信念を持った敵が登場します。
それぞれが背負う“人間としての業(ごう)”が明かされ、誰が生き、誰が倒れるのか──最終巻直前にして、最大の山場を迎える第3巻です。
▶ イクサガミ 神のあらすじ・見どころ
シリーズ最終巻にして完結編。タイトル「神」が示す通り、蠱毒の本当の意味、仕組んだ“神のような存在”の正体、そして愁二郎と双葉の結末が描かれます。
武士の時代が終わりを迎える中で、それでもなお刀を抜き続けた者たちは、最後に何を選ぶのか。
「ゲームとは何か」「戦いとは何か」「生きるとは何か」──すべての問いが交錯し、物語はついに終焉を迎えます。
文庫と単行本の違いはある?
『イクサガミ』シリーズは、講談社文庫による文庫書き下ろし作品です。
そのため、「単行本が先に出ていて、文庫は後から出た」という構造ではありません。初出がすべて文庫なので、迷わず文庫版でそろえるのが正解です。
装丁や表紙イラストも統一感があり、巻数ごとに明確な構成になっているため、文庫派の方にも非常にやさしいシリーズと言えるでしょう。
なお、現在は一部で漫画化も進んでいますが、ストーリーの進行度や描写の密度を考えると、小説での読破をおすすめします。
【まとめ】イクサガミを読むならこの順番で
- ① イクサガミ 天:すべての始まり。愁二郎と双葉の出会い。
- ② イクサガミ 地:物語が加速。信頼と裏切りの濃密な展開。
- ③ イクサガミ 人:終盤戦。人間の“業”が浮き彫りに。
- ④ イクサガミ 神:完結。すべての答えと終わりがここに。
「順番を間違えると、伏線や感情の重みが伝わらない」──それがこのシリーズの特徴です。
だからこそ、刊行順=読む順を守って読むことで、物語の深みが何倍にもなります。
……以上、ス・テテコ=Pでした。
蠱毒という死のゲームに挑む剣客たち。その戦いは、単なる力比べではなく、時代と人間の本質を問うものだった。
一冊ごとに心が熱くなり、最終巻へ近づくごとに魂をゆさぶられるような感覚が訪れます。
未来に残すべき“熱狂”を、あなたの手でも感じてみてください。



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